「プラーク」という言葉は聞いたことがあるけれど、一体何のことかよくわからない方も多いのではないでしょうか?
実は、このプラークこそが、
- 虫歯や歯周病
- そしてインプラント周囲炎
を引き起こす原因となる、非常に厄介な存在なのです。
今回の記事では、歯科医の視点から、
- プラークとは何か
- なぜ危険なのか
- そしてどのように予防すれば良いのか
についてわかりやすく解説します。
プラークとは?あなたの歯をむしばむ悪いやつ!
プラークって何?
プラークとは、歯に付着する細菌の塊のことです。
- 食べかす
- 唾液中のタンパク質
などが歯の表面に付着します。
口の中にいる細菌が繁殖することで形成されます。
一見すると白い膜のように見えます。
しかし、顕微鏡で見ると数多くの細菌が密集していることがわかります。
プラークがなぜ危険なの?
プラークが危険な理由は、その中に含まれる細菌が作り出す酸が、歯の表面を溶かしてしまうからです。
これが進行すると、虫歯や歯周病を引き起こします。
また、インプラント治療を受けた方の場合。
プラークがインプラント周囲に付着すると、インプラント周囲炎という炎症を引き起こします。
最悪の場合、インプラントが脱落してしまう可能性もあります。
プラークが引き起こす病気
虫歯
プラークの中の細菌が作り出す酸によって、歯のエナメル質が溶けてしまいます。
虫歯が発生します。
歯周病
プラークが歯と歯肉の間に溜まります。
歯周病菌が増殖することで、歯を支えている骨が溶けてしまいます。
歯がぐらついて抜け落ちてしまう病気です。
インプラント周囲炎
インプラント治療を受けた方の歯周病に相当する病気です。
インプラントと歯肉の間にプラークが溜まります。
炎症を起こすことで、インプラントが骨と結合できなくなります。
最終的には脱落してしまう可能性があります。
プラークを予防する方法
プラークを予防するためには、毎日の丁寧な歯磨きが最も重要です。
歯ブラシだけではありません。
歯間ブラシやデンタルフロスも使いましょう。
- 歯と歯の間
- 歯と歯肉の境目
など、歯ブラシが届きにくい部分もしっかりと清掃しましょう。
- 歯磨き粉の選び方: フッ素配合の歯磨き粉を選ぶと、歯の再石灰化を促進し、虫歯予防効果を高めることができます。
- 歯ブラシの選び方: 歯ブラシの毛先が柔らかすぎるとプラークを落とすことができず、硬すぎると歯肉を傷つけてしまうため、適切な硬さの歯ブラシを選びましょう。
- 定期的な歯科検診: 歯科医院で定期的に歯のクリーニングを受けることで、自分では落としきれない歯石やプラークを除去してもらいましょう。
インプラント治療を受けた方も注意!
インプラント治療を受けた方も、天然の歯と同じように、プラークが付きやすく、インプラント周囲炎になるリスクがあります。
特に、インプラント周囲は歯ブラシが届きにくいです。
そのため、丁寧な歯磨きと定期的な歯科検診が大切です。
プラークは、一見すると小さなものです。
しかし、放置すると大きな病気を引き起こす可能性があります。
毎日の丁寧な歯磨きと、定期的な歯科検診を心がけましょう。
健康な口腔環境を維持しましょう。
美しい笑顔を長く保ちましょう。
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